腸内異物を摘出した犬（小腸切開術、経腸チューブ設置） | 小田原市上新田の鴨宮動物病院

主訴

昨日の夜中から何度も吐き、今日も水を飲んでは吐いていると来院されました。

活動性は落ちているが7割くらいは食べているとのこと。

検査

血液検査、X線検査および超音波検査などを行ったところ、小腸に異物があることが疑われました。

治療：外科手術

全身麻酔下でお腹を開け、小腸（写真①）に食べ物ではない塊が見つかりました。

腸の色は肉眼的にキレイだったため、切開して異物を摘出しました（写真②、マスクでした）。 　写真③は縫合後の小腸です。

この症例は血液検査結果、手術中のお腹の状態から手術後の膵炎*が予想されたため、体外から小腸に直接栄養をいれる事ができるチューブを設置することにしました（写真④）。

*膵炎により強い吐き気や食欲不振が出てしまうとごはんを食べられず、体調が悪化していくため、膵臓がある十二指腸より先の小腸に栄養チューブを入れます。そうすることで、吐き気に関係なく栄養を入れれる為、回復が上手くいきます。

獣医師からのコメント

この症例は、腸が壊死する前の段階で異物摘出できたため腸管切開で異物を取り除くことができました。予想通り手術後に重度の膵炎を発症し、自力で食べることが出来なかったため、数日間経腸チューブを使って栄養管理を行い、元気に退院してくれました。

鴨宮動物病院では、健康診断やワクチンなどの予防医療から外科手術までを幅広く診療対応しております。

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