症例紹介
右橈尺骨骨折のためにプレート固定した犬(橈骨骨折整復術)
2023/08/02/
主訴
抱っこしている際に飛び降りてから右前肢を挙げていると来院されました。
検査
X線検査などを行ったところ、右前肢の骨が折れている事がわかりました。
治療:外科手術
全身麻酔下で切皮して折れた骨を露出しています(写真②)。骨を整復してプレートを当て、ずれないようにスクリュー(ネジ)をいれて固定しました(写真③、写真④)。
歩き方は正常に戻り、プレートを当てた橈骨は改善しています。尺骨(細い側の骨)は橈骨を固定することで、固定しなくても時間経過とともに正常にくっついてきます。
骨が細い子はスクリュー(ネジ)により骨が痩せてきてしまうため、骨の状態をみて本数を減らします(これも麻酔下処置になります)。プレート自体を抜去するケースもありますが、本例は性格や活動性からプレートと最低限のスクリューを残して現在に至り、歩様も良好に維持されています。 橈骨も尺骨も綺麗にくっつき、治りました(写真➄)。
獣医師からのコメント
骨折整復は一筋縄でいかない場合もあり、本例のようにスムーズな改善経過を取らない場合もあります。
複雑な術式が必要な場合や整復が難しい位置の骨折の場合には大学病院などの二次診療施設への紹介も提案させていただきます。
鴨宮動物病院では、健康診断やワクチンなどの予防医療から外科手術までを幅広く診療対応しております。